目次

昭和57年度年次世界経済報告の公表にあたって

はじめに

第1章 1982年の世界経済

　第1節 回復の遅れる先進国経済

　　1. 後退を続けたアメリカ経済

　　2. きわめて回復力の弱い西ヨーロッパ経済

　第2節 戦後最高の失業と騰勢鈍化したインフレ

　　1. 急増する先進諸国の失業者

　　2. 騰勢鈍化したインフレ

　　3. 続落した一次産品・金価格

　第3節 減少する世界貿易と保護貿易主義的圧力の高まり

　　1. 減少する世界貿易

　　2. 保護貿易主義的圧力の高まり

　　3. ガット閣僚会議と今後の課題

　第4節 国際収支と為替相場の動向

　　1. 先進国の経常収支の改善と途上国の経常収支の悪化

　　2. 国際金融市場の動向

　　3. 米ドル高と欧州通貨の動向

　第5節 OPECの支配力緩む国際石油市場

　　1. 低下した原油価格

　　2. 滅少した石油消費・輸入とその要因

　　3. 緩むOPEC市場支配力

　　4. 今後の見通しと課題

　第6節 困難の度深まる途上国経済

　　1. 深刻化する産油国の経済困難

　　2. 戦後最悪の非産油途上国経済

　第7節 調整続く共産圏経済

　　1. 経済困難下で調整を進めるソ連・東欧

　　2. 経済調整を継続する中国

第2章 長期化する欧米先進国経済の調整過程

　第1節 第2次石油危機後の景気循環の特徴とその要因

　　1. 停滞の長期化と同時化

　　2. 1979年から80年初めまで(石油危機発生当初)

　　3. 80年春頃から81年春頃まで

　　4. 81年春先きから82年現在まで

　　5. 景気停滞の長期化,同時化の要因

　第2節 前回,今回の政策展開の相違点

　　1. 政策対応の相違

　　2. 金融政策の展開と高金利

　　　(1) 各国の金融政策の展開

　　　(2) 高金利の発生

　　　(3) 高金利の影響

　　　(4) 金融政策の問題点

　　3. 財政政策の展開と問題点

　　　(1) 財政政策の背景

　　　(2) 財政政策の展開

　　　(3) 財政赤字拡大の要因

　　　(4) 財政赤字の影響

　　　(5) 各国の財政再建策

　第3節 イギリス,アメリカ,フランスにおける新政策の展開

　　1. イギリスの経済政策

　　2. アメリカの経済政策

　　3. フランスの経済政策

　第4節 石油価格上昇の家計・企業とマクロ的生産能力への影響

　　1. 今回石油価格上昇の負担配分

　　2. 慎重な家計の消費行動

　　3. 企業の投資行動も消極的

　　4. マクロ的生産能力の変化

　第5節 今回の調整過程の結果

　　1. 石油消費節約の進展

　　2. インフレ率の鈍化

　　3. 賃金上昇率の低下

　　4. 経常収支の改善と国別格差

　第6節 先進国経済の再活性化と持続的成長のための条件

第3章 深刻化する欧米の失業問題

　第1節 雇用情勢の悪化と失業・就業構造の実態

　　1. 近年の失業増大と雇用情勢の中長期的悪化

　　2. 失業の構造的特色

　　3. 就業構造の変化

　第2節 労働力供給構造の変化とその影響

　　1. 労働力供給の趨勢

　　2. 労働力供給増加の影響

　第3節 需要要因及び構造・制度的要因の影響

　　1. 総需要不足の拡大

　　2. 拡大・加速化する雇用調整

　　3. 設備投資の伸びの鈍化の影響

　　4. 摩擦的失業と自発的失業

　　5. 諸要因の重なった今回の失業急増

　第4節 失業増加の影響

　第5節 雇用情勢改善のための政策

　　1. 個別の雇用対策

　　2. 重点対策の拡充

　　3. 雇用の確保・拡大へ向けての課題

第4章 困難深まる発展途上国経済

　第1節 第2次石油危機後の経済困難の実態と原因

　　1. 経済困難の実態

　　　(1) 不振に陥った生産

　　　(2) 執拗なインフレの持続

　　　(3) 雇用問題の深刻化

　　2. 経済困難の原因

　　　(1) 2度の石油危機の影響

　　　(2) 先進国の景気停滞の影響

　　　(3) 一次産品価格下落の影響

　　　(4) 経済政策の影響

　第2節 国際収支調整困難と債務累積問題

　　1. 経常収支赤字の急速な拡大

　　2. 対外債務の累積とその影響

　　　(1) 経常収支赤字のファイナンス

　　　(2) 対外債務累積の現状と特徴

　　　(3) これまでの債務救済の発生

　　　(4) 国際信用不安とその対応

　　3. 今後における債務国の対応

　第3節 途上国の経済発展と外資の導入

　　1. 途上国の経済成長と外資

　　2. フィリピンの経済成長と外資

　　　(1) 工業化と外資

　　　(2) 国内貯蓄と外資

　　3. 経済協力の現状

　　4. 国際開発金融機関の資金制約とこれへの対応

　第4節 途上国の工業化の経験と問題点

　　1. 経済発展と工業化

　　2. 輪入代替工業化の経験

　　3. 輸出指向工業化の経験

　　4. 工業化の停滞と今後の課題

　第5節 途上国の経済発展のための課題

むすび

　1. 世界経済の現局面

　2. 世界経済の課題

付注

参考資料