昭和51年

年次経済報告

新たな発展への基礎がため

昭和51年8月10日

経済企画庁


[年次リスト]

目次

昭和51年度年次経済報告(経済白書)公表に当たつて

本報告の構成

第1章 昭和50年度経済の推移と特色

  第1節 けわしかつた景気回復の道

  1. 経済情勢の推移―3つの時期

  2. 今次景気回復における特徴点

   (1) 回復の足取りの鈍さ

   (2) 物価上昇圧力が強い中での景気回復

   (3) 経済全体の動きと景況感との大きな乖離

    (企業収益の回復の遅れ)

    (なお高水準の企業倒産)

    (雇用情勢の改善も遅れる)

   (4) 業種間などでの好不調に大きな格差

    (生産物種類間格差)

    (業種別格差)

    (企業別および企業規模別格差)

 第2節 今次回復を特徴づけた需要要因

  1. 今回特有の3つの大きな特色

   (1) 弱い需要の伸び

   (2) 足並み不ぞろいな各項目の動き

   (3) 尾を引いた石油価格高騰の後遺症

    (原油価格高騰のデフレ効果)

  2. 需要項目別にみた動き

   (1) 短期的景気変動の主役としての民間在庫投資

    (景気底入れ要因としての在庫調整の一巡)

    (年末にかけての景気足踏みと在庫の動き)

    (1~3月の在庫投資は需要急増を主因に減少)

   (2) 目立たないながらも景気を下支えた個人消費

    (個人消費支出持直しの要因)

    (消費性向を変動させた諸要因)

    (所得階層別消費性向の動き)

    (農家の消費支出)

   (3) 重要性の高まつた民間住宅投資の動き

    (景気感応度を高めた諸要因)

 第3節 2年ぶりに下げ止まつた民間設備投資

  1. 立直りの著しい遅れ

  2. 年明け後の下げ止まりとその背景

   (51年1~3月期には2年ぶりに下げ止まり)

   (下げ止まりの背景)

   (設備投資環境の変化)

 第4節 景気浮揚のための財政・金融政策の展開

  1. 4次にわたる財政面からの景気対策

   (第4次景気対策とその効果)

   (財政赤字の評価)

   (政府部門の投資超過幅は急拡大)

  2. 漸次緩和傾向を強めた金融政策

   (漸進的な緩和)

   (企業金融の着実な緩和)

   (国債の増発と金融面へのインパクト)

 第5節 経済の現局面の評価

第2章 世界景気の回復とわが国輸出の増加

 第1節 世界経済は深刻な不況から着実な回復へ

  (1) まず,アメリカが急速な回復

  (2) 景気回復の波及

  (3) 先進国の景気回復すすむ

  (4) 世界貿易の動向

  (5) 先進国の経常収支は大幅改善

 第2節 わが国の輸出増加の背景

  (1) 先進国の景気回復とわが国輸出の増加

  (2) 有利になつた輸出相対価格

  (3) 石油価格高騰がもたらした業種別価格競争力の変化

 第3節 輸出増加による着実な景気回復

  (1) 大きかつた輸出増加のインパクト

  (2) 輸出関連業種の収益は大幅改善

 第4節 改善がみられる国際収支

  (1) 弱い輸入の回復テンポ

  (2) 経常収支はほぼ均衡

  (3) 長期資本収支も大幅改善

第3章 根強い物価上昇圧力とその背景

 第1節 比較的落着いた推移を辿つた消費者物価

  1. 消費者物価と卸売物価は乖離縮小に向う

  2. 消費者物価変動の要因分祈

  3. 賃金動向と消費者物価

 第2節 景気回復局面における卸売物価上昇

  1. 卸売物価の推移とその特徴

   (1) 50年末からやや上昇率が高まつた卸売物価

   (2) 物価動向の特微

  2. 低操業下の物価上昇メカニズム

  3. 企業の低収益と価格志向の強まり

   (1) 強い企業の値上げ期待

   (2) 強い価格志向と生産調整の強化

   (3) 利益増減要因の分析

 第3節 中期的な物価上昇圧力の強まり

  1. 高度成長期の物価

  2. コスト削減的投資機会の減少

  3. 公共料金の新しい局面

  4. 上方屈折がみられる一次産品価格のトレンド

  5. 大切なマネー・サプライの管理

第4章 求められる企業体質の改善

 第1節 収益率低下と収益構造

  1. 収益率の大幅低下

  2. 収益圧迫の要因

   (固定費コストの推移と変動要因)

  3. 「企業体質悪化」意識の発生

  4. 自己資本比率低下にみる高度成長体質

   (1) 借入れ依存の資金調達と自己資本比率の低下

   (2) 自己資本比率低下と企業収益

    (テコの効果)

   (3) 借金依存による企業拡大がもたらしたもの

 第2節 インフレは企業経営にどのような影響を及ぼしたか

  1. インフレ利益の3つの源泉

   (表面利益との関係)

  2. 収益構造の歪みの実態

   (実質利益の試算)

   (インフレの企業経営に与えた影響)

  3. インフレーションと「貨幣錯覚」

 第3節 企業内過剰雇用の問題

  1. 過剰雇用感の強まりと雇用調整の実態

   (雇用調整の進展)

  2. 一時的過剰と成長率屈折予想による過剰感

  3. 日本的雇用慣行をめぐる問題

 第4節 企業体質改善の方向―効率的企業経営への転換―

終章 新しい発展のための基礎がためのとき

 (景気回復と物価安定の同時達成)

 (企業体質の改善)

 (農業における体質改善)

 (国際協調の重要性)

付図・付注

参考資料 昭和50年度の日本経済


[年次リスト]