付注2-5 フリッシュ弾性値の推計
1.概要
黒田・山本(2007)を参考に、労働供給の賃金弾力性を計測する指標の一つであるフリッシュ弾性値(Frisch Elasticity)の推計を行った。
2.データ
使用したデータは、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」、総務省「労働力調査(基本集計)」、「国勢調査」、「人口推計」、「消費者物価指数」、内閣府「国民経済計算」「県民経済計算」。なお、新型コロナウイルス感染症の影響を取り除くため、2020年を除く、2014~2019年、2021~2023年のデータを用いている。なお、賃金構造基本統計調査の2019年以前のデータは、「令和2年調査と同じ推計方法による集計」を用いている。
3.推計方法
推計方法は、黒田・山本(2007)を参考に推計を行った。フリッシュ弾性値を求めるために、都道府県別のマンアワーベースの労働供給を賃金やその他の変数によって説明するモデルを用いて操作変数法にて推計した。
同論文と同様、以下推計式に、賃金と年次ダミーの交差項を加え、男性、女性においてそれぞれ推計している。また、フリッシュ弾性値は、今期の資産の限界効用を一定とした場合における、今期の限界的な賃金変化が労働供給に与える影響を示していることから、資産の限界効用については、県別固定効果と、年齢別固定効果を用いている。なお、賃金は内生変数の可能性が高いことから、操作変数法を用いて推計している。


4.推計結果
(1)2014~2019 年

(1)2021~2023 年

※ 上記以外のコントロール変数:都道府県ダミー、年齢階級ダミー、年次ダミー。