第2部 第2章 第1節 地方の行政改革への取組状況 8.
8.都道府県税の収納率向上についての取組
県税の収納率向上への取組をみると、31団体(93.9%)で実施中・実施済となっており、各県ともに県税の収納率向上のための取組が活発に進められている。具体的な内容としては、以下のとおり様々な取組がなされている(第2-2-5図)。
- 個人県民税対策として市町村への職員派遣や市町村職員の県職員併任
- 大口案件に対して特別徴税チームを設置、中には、弁護士公認会計士税理士や非常勤嘱託扱いの国税庁退職職員から助言指導を受けている団体もみられた。悪質滞納者に対して、警察との連携のもと、捜索による財産調査差押えを実施、差押え財産の公売
- コンビニエンスストアでの収納の検討もしくは実施、夜間や休日における納税窓口の開設、郵便局における口座振替の導入、ショッピングセンター等での出張窓口の開設
- 文書催告、電話催告、休日も含めた戸別徴収、預貯金給与等の財産調査
- 徴収率の数値目標の設定、県税事務所ごとに滞納繰越税額の収入目標額を設定
- 税務職員の研修の充実
- 県及び市町村の広報誌の相互掲載、自動車税の納期内納税啓発スポットCM作成放送
- 徴税強化月間中に税務職員以外の職員による徴収支援
また、東京都では全国初の試みとして、2004年7月に滞納等で差し押さえされた動産のインターネット公売を実施した。通常のインターネットオークションと異なって、入札者はID番号等を登録し、公売保証金を納付する必要性があるなど、オークションの実効性を保証する工夫が随所にみられた。この結果、売却した財産の当初見積価格の約7倍の成果を得ることができた。収納率向上の取組として注目される。