第2部 第2章 第1節 地方の行政改革への取組状況 6.
6.予算制度改革の実施
業績予算制度(26)、枠予算制度等の予算制度改革については、25団体(75.8%)が実施中・実施済となっており、大半の自治体で実施されている(第2-2-5図)。
予算制度改革で特徴的なものを紹介すると、神奈川県では、2004年度予算編成より「予算編成神奈川方式」と呼ばれる方法を採用している。これは、すべての事業を財政当局が査定する方式を改め、翌年度所要額を把握した上で、原則として1億円未満の政策的経費は一定のルールのもとで部局が見積もった額をそのまま予算額とする方式である。この方式により、各部局の長の責任と権限を高め、予算編成をより機動的・効率的なものとすることをねらっている。また、各部局が主体的に節減・抑制を行えば、それを財源に基本的には自由に新規事業を創設できる「新規事業自由創設制度」(わくわくシステム)もスタートさせた。
三重県では、[1]ビジョン・戦略(総合計画の政策・事業体系に基づいた予算配分)、[2]成果志向・結果重視(年度が終わったあと目標どおりの成果が達成されたかどうかの確認・検証、当年度の運用改善と翌年度の予算に反映)、[3]権限移譲・分権化(目標達成に最も効果的な事業を各部局の権限と責任において組み立て執行)という3つの基本原理をもって、予算編成を行っている。この考え方をもとに、施策単位で包括的な財源配分を行い、目的評価表に基づき予算編成を行っている。