第2部 第1章 第1節 緩やかな回復の進む地域経済 2.
2.地域景況インデックスからみた地域経済
内閣府経済財政分析担当(旧:経済企画庁調査局)では、87年6月より、景気に敏感な複数の経済指標を合成して「地域景況インデックス」を作成し、地域の景況が一目で分かるような工夫をしているところである。
地域景況インデックスは、各地域の景気の水準と循環をみるためのものであり、CI(コンポジット・インデックス)と同様の手法を用いている。
よって、地域景況インデックス(以下、インデックス)は、CIと同様に採用指標の変化率を合成して求められる。採用指標は、鉱工業生産指数、大口電力使用量、建築着工総床面積、大型小売店販売額、有効求人数、所定外労働時間の6系列である(1)。
これをみると、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄では前回のピークを超えている一方、東北、関東は、回復はしているものの、前回のピークにまでは達していない。また、北海道は、前回のピークもはっきりしておらず、現在の回復局面においても鮮明に回復しているとは言いがたい(第2-1-1(2)図)。