第1部 第2章 第2節 輸出に活路を見出す日本の農業 3.
3.「守り」から「攻め」の農業へ
リンゴの他にも、イチゴ、サクランボ、茶、長芋、ナシ、ブドウ、桃等の農産物で、輸出拡大が試みられている。まだ輸出額は少ないものの、日本の農業に「守り」から「攻め」へと転換を図る動きが見られる。
実際に農産物を輸出するには、販売方法確立や各種手続き等の課題が多くある。2004年に農林水産省が、農林水産物や食品の輸出を促進するために「輸出促進室」を発足させた。同室に輸出相談窓口を開き、個別事業者等からの相談受付から、外務省を通じて外国政府への申入れまで、総合的に対応している。輸出促進関連予算も2003年度比17倍(8億400万円)とし、積極的に支援する体制を整えつつある。