第1章 低迷が続いた日本経済

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91年以降始まった今回の景気後退は,後退期間(第2次石油危機後の36か月に次いで戦後2番目)でみても,落ち込み幅(第1次石油危機後に次いで戦後2番目)でみても,戦後の景気後退の中でも比較的大型のものとなった。この景気後退は,どのようにして生まれ,どのような特徴を持ち,現在どのような段階にあるのか。

本章では,こうした問題意識に基づいて,以下,第1節で,今回の景気調整過程を簡単に振り返った後,第2節で家計,第3節で企業部門,第4節で雇用,第5節で財政金融政策について91~92年の動きを中心に考察し,最後に景気の現局面について述べている。

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