平成2年度年次経済報告(経済白書)公表に当たって

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今回の景気上昇局面は,「いざなぎ景気」に次ぐ長さとなり,設備投資と個人消費を中心とした内需主導型の自律的な拡大を続けております。

こうした景気上昇の持続の背景には,技術開発を活発に行うことによって,我が国経済が円高に対応してきたことがあげられるでしょう。

以上のような成果に対しまして,今日の日本経済の課題は,インフレなき持続的成長を続けながら,効率性を高めつつ,豊かさを実感できる国民生活を実現し,世界経済に貢献していくことであります。

こうした観点から,本年度の年次経済報告の副題は,「持続的拡大への道」といたしました。本年度の年次経済報告が我が国経済の課題を解決する上で,貢献することができれば幸いであります。

平成2年8月7日

相沢 英之

経済企画庁長官

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