第5章 地域別の人口・経済データ
コラム(人口・経済データで特徴のある市区町村)
【福岡県粕屋町】
人口1,000人当たりの出生数である普通出生率を人口指標とし、全国の市区町村を比較すると、2010年時点では福岡県粕屋町が17.2と全国トップであり、続いて東京都御蔵島村15.5、沖縄県竹富町15.2と続いている。福岡県粕屋町の人口指標は、1990年12.3、2000年15.0と上昇傾向にあるほか、2008-2012年の合計特殊出生率は2.03で全国でも上位にある。
福岡県粕屋町は県の北西部に位置し、西に福岡市、北に久山町、東に篠栗町・須恵町、南に志免町と1市4町に隣接し、鉄道、一般・高速道路、空路・海路へのアクセスもよく、非常に交通利便性の高い町である。
町の産業は、かつては米作中心の農業が主要産業であったが、近年では九州内で随一の大型複合ショッピンセンターが進出するなど商業の発展が進んでいるほか、福岡市や福岡インターに隣接していることから、流通業務関連の開発が進み、卸小売業が町の主要産業となっている。また、福岡市のベッドタウンとして宅地化が進んだことで人口も急増してきた。
2010年国勢調査における産業別就業者数及び構成比をみると、第一次産業241人(1.3%)、第二次産業3,479人(19.3%)、第三次産業14,276人(79.3%)と第三次産業の割合が高くなっている。
また、人口の増加や産業の発展などにより、町の財政力は豊かになってきており、財政力指数は1990年0.674、2000年0.702、2010年0.819と推移し、2013年は0.804となっている。
町の総人口は1980年26,810人、1990年29,697人、2000年34,811人、2010年41,997人と増加で推移している。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口」(2013年3月推計)によると、2010年41,997人の総人口は2040年54,518人にまで増加し、伸びを表す指数は129.8と推測されている。
全国的に少子高齢化が進んでいる中、粕屋町は高齢化率16.1%(2014年3月末現在)であり、子育て世代が多いまちである。1980年以降の自然動態は、180~480人の間で増加の推移を取っており、ここ最近は400人以上の自然増の状態が続いている。
粕屋町のシンボル、水と緑に囲まれ、四季折々の営みを肌で体験できる自然豊かな駕与丁公園。
春そして秋、美しく咲き誇る180種、2,400株の「町花」が訪れる人たちの目を楽しませるバラ園。