第5章 地域別の人口・経済データ

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コラム(人口・経済データで特徴のある市区町村)

【香川県宇多津町】

四国地方における2010年時点の人口指標が9.0以上でかつ経済指標が60以上といずれの指標も上位にある市区町村は、徳島県松茂町、徳島県藍住町、香川県宇多津町の3つである。これらの自治体のうち香川県宇多津町は2010年の人口指標が12.3と四国地方の中で最も高くなっている。

香川県宇多津町は瀬戸内海に面した香川県のほぼ中央にあり、東は坂出市、西は丸亀市に隣接し、県下で一番小さな面積の町である。北部に市街地、南部に田園地帯が広がり、これを取り囲むように山々が位置している。

1988年の瀬戸大橋の開通により、JR瀬戸大橋線や瀬戸中央自動車道は本州と四国を結ぶ広域交通の要衝となっており、四国の玄関口として商業や観光施設が立ち並び、市街化が進むなど社会条件にも恵まれ、経済発展と人口増加につながっている。

温暖で雨が少なく、日照時間が長いという瀬戸内式気候を利用して、江戸時代中期から昭和47年の塩田廃止まで、全国屈指の塩のまちであった。その後、瀬戸大橋の開通を機に、広大な塩田跡地が新宇多津都市という新しいまちに生まれ変わった。一方で、中世以降港町として繁栄したことから、由緒ある神社仏閣や古い日本家屋の「町家」が作られ、今も多く残っている。

平成の大合併により、香川県内においても多くの市町村が合併していく中で、宇多津町は高い交通利便性を活かした都市機能の集積や商工業の発展を基盤に、単独の自治体として、中讃地域をリードするまちを目指して、まちづくりを進めている。

2010年国勢調査における産業別就業者数及び構成比をみると、第一次産業116人(1.4%)、第二次産業2,604人(31.3%)、第三次産業5,587人(67.3%)となっており、第二次産業の構成比は全国平均(25.2%)と比べて高くなっていることが分かる。

町の総人口は1980年11,341人、1990年12,807人、2000年15,978人、2010年18,434人と増加で推移している。自然動態は1980年以降、40~160人の間で自然増の続いており、一方、社会動態は増減を繰り返しながら推移している。商業が盛んな町であるため、人口流動では若い世代の入れ替わりが激しいものの、全体的に人口は緩やかに増え続けている。

1 宇多津の古街
旧街道、金比羅街道沿いに四国霊場88箇所の第78番札所郷照寺ほか、寺社や町家が残る味わい深い地域。
宇多津の古街
2 青の山展望台
青の山頂上から、北は穏やかな瀬戸内海と瀬戸大橋、南は美しい讃岐富士を望むことができる。
青の山展望台
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