付注3-2 ジニ係数について

所得が完全に平等に分配されている場合に比べて、どれだけ分配が偏っているかを数値に示したもの。完全平等であればゼロであり、完全不平等(世の中の所得を一人の人が独占し、それ以外の者の所得がゼロ)であれば、ほぼ1となる。このジニ係数は、幾何的には、累積世帯比率と累積所得比率をプロットした「ローレンツ曲線」と対角線で囲まれた三日月形の部分の面積の、対角線を斜辺とする直角二等辺三角形の面積に対する比率として表現される。ローレンツ曲線は所得が平等に分布されているほど対角線に接近し、不平等に分布されるほど下にたわむことになる。中所得層における所得分布の変化に比較的敏感である。

計算式であらわすと、以下のとおり。

数式

yi は第i 世帯の所得、μはその平均、n は世帯数)

(備考)「人口減少時代の社会保障改革」(小塩隆士、2005)を参考。