| 19 メキシコ United Mexican States |
＜2007〜08年の経済＞
2007年の経済成長率は、アメリカの景気減速の影響による輸出の鈍化等もあり、06年の4.8％から減速し、3.3％にとどまった。輸出の動向をみると、これまで好調であった自動車輸出がアメリカの需要鈍化とともに減速し、低い伸びにとどまった（06年11.1％、07年5.5％）。内政面では、カルデロン大統領による「2007〜2012年国家開発計画」が07年６月に発表され、競争力のある経済を目指して、一人当たりＧＤＰの20％増加（06年比）等の数値目標が示されている。また、07年９月に可決された税財政改革法等に基づき、石油依存型の歳入の是正や、企業に対する一律税の導入等が実施されている。
08年は、経済面で結びつきが強いアメリカ経済の減速に伴い、２％台の成長へとさらに鈍化することが見込まれている（政府見通し2.6％、ＩＭＦ見通し2.0％、民間機関21社の平均2.7％）。また、物価面では、国際的な商品価格高騰の影響と、産油国である同国への海外からの投資資金流入による内需の押上げから、インフレ懸念が高まっている。このため、08年６月にメキシコ銀行は８カ月ぶりに政策金利を0.25ポイント引き上げ、7.75％とした。