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ロシア経済のこれまで

2006年の経済>
   ロシアでは、内需に牽引されて景気拡大が続いている。2006年の経済成長率は6.7%と05年の6.4%からやや伸びが高まった(政府見通しは6.0%(2006年3月))。需要項目の動きをみると、個人消費は所得の大幅な増加(06年の実質可処分所得は前年比10.2%増)を反映して前年比11.2%増と二桁の増勢を維持したほか、固定投資は同13.9%増と加速した。他方、外需では、財貨サービス輸出が世界景気の拡大による原燃料への需要増から前年比7.2%増(06年は6.4%増)と堅調に増加したものの、財貨サービス輸入が内需の好調を反映して同21.7%増と加速した(同17.0%増)ため、純輸出の寄与度はマイナス2.1%(内閣府試算)となった。なお、2006年のGDP規模は実質で見てロシア連邦成立の1991年の水準にまで回復したとみられる。
   消費者物価上昇率は98年以降緩やかに低下しており、06年は前年比9.7%とロシア連邦成立以降初めて一桁台まで鈍化した。失業率は、景気の回復・拡大基調を反映して、99年以降おおむね低下傾向にあり、06年には7.3%となった(05年は7.6%)。

 

ロシアの主要経済指標

 貿易動向をみると、06年の輸出額(通関ベース)は原油価格が年央過ぎまで高騰を続けたことから前年比25.0%増(05年は同32.9%増)となった。他方、輸入額は内需の好調から同30.8%増(同28.7%増)となった。貿易黒字は2004年の1,183億ドルから06年には1,407億ドルへと更に拡大するとともに、経常収支黒字も05年の836億ドルから06年には945億ドルへと拡大した。経常収支黒字の拡大やロシア企業の海外での株式公開による資本流入等を背景に金外貨準備が急増しており、06年末には3000億ドルを突破して07年4月末時点で3,388億ドルとなっている。

2007年の経済見通し>
   2007年の経済成長率は、石油価格の動向に大きく左右されるとみられるが、政府は、引き続き個人消費や固定投資の内需が成長を牽引し、6.5%と07年並の成長を見込んでいる(経済発展貿易省見通し(07年4月時点)、民間機関7社の平均6.1%(07年4月時点))。なお、政府見通しは、原油価格(ウラル産原油)が06年平均の61.1ドル/バレルから07年平均では55ドル/バレルに低下する前提で作成されている。
   07年の消費者物価上昇率は年末対比で7〜8%程度と引き続き鈍化する見通しである(06年は同9.0%)。雇用面では、これまで低下してきた失業率は07年には7.3%と横ばいとなり改善が一服する見通しである。他方、07年の実質可処分所得は前年比9.8%増(06年同10.2%増)と引き続き高い伸びとなり、個人消費の拡大を下支えする見通しである。

<財政金融政策の動向>
   07年4月末に、ロシアとしては初めての複数年にまたがる2008−10年予算の政府案が議会に提出された。財政黒字の対GDP比は、石油価格の低下等による歳入の伸びの鈍化等を反映して08年0.2%、09年0.04%の後、10年には0%と均衡に向かう予算となっている(07年予算では同5.4%の黒字)。この予算の前提となる経済見通しでは、原油価格が徐々に低下し、2010年には50ドル/バレル(ウラル産原油)になることを見込んでいる。また、期間中の年平均経済成長率は6〜6.2%と引き続き高目の成長を維持することを見込んでいる。


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