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株価・金利・為替の推移

<株価の動向>
   主要国の株価は総じて上昇基調で推移している。
   2006年前半は、アメリカにおけるインフレ懸念や原油価格の高騰等から、株価の上昇は比較的緩やかなものにとどまった。また、5月にはアメリカの連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測等をきっかけに、それまで上昇が著しかった新興経済諸国の株価が大幅に下落し、一時、世界的的に株価が調整する局面もあった。
   年後半にかけては、8月にFRBが利上げを休止したこと、原油価格の下落、堅調な欧州経済等を背景に主要国の株価は再び上昇に転じた。さらに、アメリカ経済のソフトランディング観測が広がったことなどから、10月にはNYダウが6年9か月ぶりに市場最高値を更新するなど、10〜12月期にかけて主要国の株価は上昇基調で推移した。
07年には2月末に中国の株価下落の後、各国の株価も下落したが、その後再び上昇基調を維持している。

<金利の動向>
   FRBは、2006年8月上旬の連邦公開市場委員会(FOMC)において、政策金利である(フェデラル・ファンド(FF)金利の据え置きを決定した。金利引上げは、04年6月以降、連続17回、合計4.25%ポイントに及んだが、これ以降据置きが続いている。FRBの政策金利動向に連動し、アメリカの短期金利は、年前半については上昇したものの、年後半は横ばいで推移した。また、長期金利は、インフレ懸念の高まりや原油価格の高騰により年半ばにかけて上昇する局面もあったものの、年後半にはやや低下した。また、年末以降07年に入ってからはやや上昇している。
   一方、欧州中央銀行(ECB)は、堅調なヨーロッパ経済等を背景に、05年12月以降利上げを2〜3か月の周期で断続的に行った。これに伴い、ユーロ圏の短期金利は06年を通じて上昇基調が続き、長期金利も06年秋より上昇傾向で推移している。

<為替の動向>
   ドルは、2006年を通じて名目実効為替レートでみて減価基調で推移した。背景としては、政策金利の引締め休止や、さらには先行きアメリカの景気が鈍化し利下げが行われるとの観測等があった。ユーロに対しては減価基調で推移する一方で、円に対しては年半ばから増価基調となった。
   ユーロは、ドイツ等EU主要国の景況感の改善及びECBの利上げの継続等により、アメリカとの金利格差が縮小するとの見方から、名目実効為替レートは増価基調で推移した。円に対しては5月に04年12月以来の高値をつけ、その後も史上最高値の更新が続いた。


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