<2006〜2007年の経済>
2006年の経済成長率は、3.7%となり、05年の2.9%を上回った。05年9月以降の政策金利引下げや、所得環境の改善に伴う国内消費の好調等による内需の増加が成長をけん引した。他方、レアル高の影響による輸出企業の生産減少や、国内市場の好調等により、輸入の伸びが輸出の伸びを大きく上回り、3%台の成長となった。また、内政面では、06年10月に決戦投票にまで持ち込まれた大統領選の結果、ルーラ現大統領の再選が決まった。
07年のブラジル経済は、レアル高の影響による輸出の伸びの鈍化が引き続き懸念されるが、雇用の増加や最低賃金の引上げ等による所得水準の向上から消費が引き続き堅調に増加することや、設備投資の回復等の内需の下支えもあり、3%台後半から4%台前半の成長が見込まれている(ブラジル中央銀行見通し4.1%、IMF見通し4.4%、民間機関24社の平均3.7%)。