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2  カナダ    Canada

カナダ経済のこれまで

<2003年の経済>
 2003年のカナダ経済は、重症急性呼吸器症候群(SARS)や牛海綿状脳症(BSE)の発生等の影響もあり、前年比1.7%の成長となった。
 1〜3月期には、輸出が減少したが民間消費や在庫投資が増加し、前期比年率2.5%の成長となったものの、4〜6月期は同マイナス1.0%となり、7四半期ぶりのマイナス成長となった。この要因としては、SARSの流行による旅行業界への影響や、BSEの発生による牛肉や畜牛の輸出の減少が挙げられる。また、7〜9月期には、BSEの影響以外にも、在庫投資の減少やオンタリオ州での停電の影響を受け、同1.3%の成長にとどまった。しかし、10〜12月期には、4四半期連続のマイナス成長となっていた輸出が増加し、在庫投資も増加したため、同3.8%の成長を遂げた。

カナダの主要経済指標

<2004年の経済見通し>
 2004年は3%程度の比較的堅調な成長が見込まれる(IMF見通し2.6%(2004年4月)、民間機関24社の平均3.2%(2004年4月時点))。民間機関見通しは、半年前(2003年10月時点3.3%)に比べて下方修正されている。
 成長を支える要因としては、金融緩和や企業景況感の強さに支えられた設備投資の増加や、雇用者や所得の増加による家計消費の増加が挙げられる。
 下方リスクとして、カナダ・ドル高の影響を受けた輸出の減少等が挙げられる。

<財政金融政策の動向>
 カナダ政府は94年度から本格的な財政再建に取り組み、97年度以降財政収支は黒字となっている。2004年3月に公表した2004年度予算案によると、歳出が2.3%増の1,833億カナダ・ドル、歳入が3.4%増の1,872億カナダ・ドルとなる見込みであり、97年度以降連続となる均衡予算が維持される方針が示された。
 カナダ中央銀行は、景気の減速を受けて2003年7月、9月にオーバーナイト金利を0.25%ポイントずつ引き下げ2.75%とした。
 しかし、2004年1月20日には再びオーバーナイト金利を0.25%ポイント利下げし、2.50%とした。この要因としては、消費者物価上昇率が総合、コアともにインフレターゲットの目標水準である2%を下回っていたことや、カナダ・ドル高による輸出の減少、内需の伸び悩み等が挙げられる。なお、1月の利下げ後も引き続き消費者物価上昇率が総合、コアともにインフレターゲットの目標水準を下回っていたことなどから、さらに3月、4月にそれぞれ0.25%ポイント利下げし、オーバーナイト金利は2.00%となった。


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