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<2008〜09年の経済>
2008年をみると、1〜3月期の経済成長率は、IT関連財を中心とする好調な輸出がけん引し、民間消費等の内需も堅調に推移したため、前年同期比6.3%となった。しかし、4〜6月期は同4.3%、7〜9月期は同▲1.0%と世界経済の減速が強まるにつれて輸出が伸び悩み、内需も低調に推移したため、景気は急速に弱まった。また、消費者物価上昇率は、国際商品価格の高騰を背景に、7月をピークに上昇したが、8月以降は鈍化している。こうした中、世界金融危機の発生に伴い景気悪化への懸念が強まっていることから、中央銀行は9月に金融緩和に方針を転じた(9〜12月には計5回利下げ、3.625%→2.000%)。
08年通年の経済成長率は、輸出が9月以降前年比で減少していることなどから、2%台と見込まれる(当局見通し1.9%、民間機関24社の平均2.9%(08年12月時点))。また、09年は年後半にやや持ち直すとみられるものの、通年では08年と同程度の成長率が見込まれる(当局見通し2.1%、民間機関24社の平均1.5%(同上))。