| 10 マレーシア Malaysia |
＜2008〜09年の経済＞
2008年の経済成長率は、１〜３月期は前年同期比7.4％、４〜６月期は同6.7％となり、原油やパーム油等の一次産品を中心とした輸出や個人消費の好調により、景気は拡大した。しかし、７〜９月期は世界経済の減速等を背景に輸出の伸びが大きく鈍化し、同4.7％と減速した。また、消費者物価上昇率は、６月の燃料統制価格引上げ等を受け、７月以降は高水準で推移している。一方、政策金利（翌日物金利）をみると、11月には景気減速懸念の高まりや物価上昇圧力が今後低下するとの見通しを受けて、約５年半ぶりの利下げが行われた。
08年通年の経済成長率は、世界経済の減速や８月以降の国際商品価格下落を背景に、一次産品等の輸出が年後半伸び悩むことなどから、５％半ばと見込まれる（政府見通し5.7％、民間機関７社の平均5.1％（08年12月時点））。また、09年は内外需ともに鈍化するとみられることから、成長率は３％台に減速すると見込まれる（政府見通し3.5％、民間機関７社の平均3.3％（同上））。