| 15 フランス French Republic |
＜2008〜09年の経済＞
2008年の経済成長率は１％程度となる見込みである（政府見通し1.0％（08年９月時点）、民間22社の平均0.9％（08年12月時点）、前回見通し（08年５月）に比べて大幅に下方修正）。個人消費、住宅投資の減速により、４〜６月期に経済成長率は前期比年率▲1.1％と減速した。さらに、08年後半は景気後退の中、自動車産業を始め鉱工業生産が大きく落ちこんでいる。政府は10月に銀行に対し400億ユーロの資本注入枠を設ける金融危機対策を発表、12月には自動車産業の支援を含む260億ユーロの経済対策を発表した。これらの対策により、08年及び09年の財政赤字は安定成長協定に定められたＧＤＰ比３％を超過する見込みとなっている。
09年は固定投資の大幅な減少や、主な輸出先であるユーロ圏経済の減速で外需が減少するとみられることから、０％近傍の成長が見込まれる（欧州委員会見通し0.0％、ＩＭＦ0.2％、民間22社の平均▲0.4％）。ただし、金融危機の影響が深刻化・長期化すれば、景気が下振れる可能性もある。