2 カナダ Canada |
<2008年の経済>
カナダ経済は、アメリカの景気減速とカナダドル高に伴う輸出の減少により、07 年後半から景気の減速が始まったが、08 年に入り、信用の引き締めや消費者マインドの低下により内需の伸びも急速に鈍化しており、2008 年の経済成長率は、0%台に成長が鈍化すると見込まれている(IMF見通し0.7%(08 年10 月時点)、民間機関20 社の平均0.6%(08 年10 月時点))。
09 年については、世界的な景気減速により輸出の減少が続くことに加え、雇用情勢の悪化に伴う個人消費の減少や住宅価格の下落に伴う住宅投資の減少等により、経済成長率はさらに低下し、ゼロないしはマイナス成長となる見込みである(政府見通し▲0.4%(08 年10 月時点)、民間機関20 社の平均▲0.1%(08 年10 月時点))。なお、金融危機の長期化・深刻化による信用収縮や住宅価格の予想以上の下落が、内需をさらに押し下げるリスクもあることに留意する必要がある。