6 香 港 Hong Kong
<2007〜08年の経済>
2007年前半は、個人消費が雇用・所得環境の改善等を背景に好調で、民間投資も機械設備投資等が増加したことから、内需を中心に景気は拡大し、1〜3月期の経済成長率は前年同期比5.6%、4〜6月期は同6.6%となった。一方、外需は、中国向けの輸出が堅調に増加したものの、好調な内需等を反映して輸入が大幅に増加したことから、純輸出の寄与は縮小した。また、7〜9月期は同6.2%となり、07年通年の経済成長率は5%台後半〜6%程度(政府見通し6.0%、民間機関25社の平均5.6%(07年10月時点))となる見込みである。
08年の経済成長率は5%程度(民間機関25社の平均5.3%)と見込まれる。良好な雇用・所得環境を背景とした個人消費の増加等が景気をけん引するとみられる。一方、下方リスクとしては、世界経済の減速による輸出の鈍化や国際金融資本市場のさらなる変動の香港金融市場への波及が挙げられる。