第1章 第2節 1.消費者物価の上昇
(地域差がみられた物価上昇率)
2008年に入ると、原油・原材料価格や穀物などの国際商品市況の上昇により、ガソリン価格の顕著な上昇がみられ始め、食料・日用品価格の上昇もみられた。消費者物価指数(生鮮食料及び持家の帰属家賃を除く総合)でみると、2008年第1期から第3期にかけて、全ての地域で、ガソリンや食料等の価格上昇を主因に上昇幅が拡大した。地域別にみると、北海道、東北、沖縄で消費者物価の上昇率が他地域に比べ高かった。こうした地域差が生じた背景には、北海道や東北については、消費に占める灯油の支出の割合(ウェイト)が高いこと、沖縄については、消費に占める食料の支出の割合(ウェイト)が高いことが挙げられる(第1-2-1図)。
次に、消費者物価上昇率(生鮮食料及び持家の帰属家賃を除く総合)を都市規模別にみると、大都市に比べ、人口5万人未満の小都市や町村での上昇率が高い。これは、小都市や町村では、大都市に比べて公共交通機関が整備されていないため自動車の利用頻度が高く、消費支出全体に占めるガソリン支出の割合も高いためである(第1-2-2図)。
第1-2-1図 地域別 消費者物価指数 品目別寄与度
-ガソリン価格等の上昇で地域差が拡大-
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第1-2-2図 都市規模別 消費者物価指数 品目別寄与度
-物価は大都市に比べ小都市や町村でより上昇-
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