第1部 1.景気判断の推移

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地域経済は、04年秋ごろから、各地域で電子部品・デバイス工業の生産が軒並み減少したことや、度重なる台風の襲来などによって個人消費がやや弱含んだことから、いわゆる「踊り場」的な状況に入った。その後、05年の夏ごろにはいわゆる「踊り場」局面を脱していたとみられる。

内閣府「地域経済動向」で各地の景況判断をみると、長らく低迷状態にあった北海道を06年2月調査で「持ち直している」と上方修正し、それとともに東北の踊り場状態からの脱出を確認して、同じく「持ち直している」と上方修正した。これによって、全地域で景気回復の上向きの力が確認された。また、同時期に北関東、南関東、北陸を「回復」に上方修正した。さらに、5月調査において沖縄を、8月調査において近畿をそれぞれ「回復」に上方修正しており、06年11月の地域経済動向では、「回復」以上の表現を使っている地域は全国11地域中で7地域にのぼっている。地域経済は全体としては回復に向かっているものの、雇用の持ち直しの動きが緩やかになっていることなどを背景に、北海道の景況感の持ち直しが緩やかになっていることが懸念される(第1-1-1図)。

第1-1-1図 各地域の景況判断(地域経済動向 06年11月)
-05年8月と06年11月との比較-
第1-1-1図
(備考) 各地域の鉱工業生産、消費、雇用等の指標及び各種の情報をもとに、内閣府が四半期に1度各地域の景気動向を取りまとめたもの。

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