第2部 第1章 第6節 三大都市圏では下げ止まりの兆候もみられる地価動向 1.
1.大都市圏では下げ止まり、地方圏では下落が続く
全国の地価の状況を公示地価の動きから概観する(第2-1-6(1)図)。
80年代中ごろから始まった地価上昇は、90年に入って上昇率に鈍化傾向が見え始め、92年には全国及び三大都市圏(19)で下落に転じた。地方圏(20)も1年遅れの93年に下落に転じ、以降、90年代は三大都市圏でも地方圏でも下落傾向が続いた。
2003年になって三大都市圏の下落幅が地方圏のそれを下回り、2004年も同様の傾向が続いている。三大都市圏の地価は依然として下落が続いているものの、その傾向には歯止めがかかってきたと言える。一方で、地方圏は93年以降下落が続いており、下落幅が際立って拡大しているわけではないが、依然としてじわじわと下落している状況には変化がない。