第2部 第1章 第2節 企業部門の回復が進む 3.

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3.アジア向け輸出の増加する地域の輸出

今回の景気回復局面では、まず輸出が下げ止まりから増加に転じたことから始まった。実際、輸出数量指数をみると、2001年には前年比9.5%減となったが、2002年には同7.9%、2003年には同4.9%と増加し、現在に至っている。

輸出の動向を地域別にみるとどうなっているのだろうか(第2-1-2(5)図(8)

各税関の輸出動向(9)で、対象となる都道府県が当レポートにおける地域区分とおおむね一致しているデータが公表されているのは、北海道、東北、東海、近畿、中国、四国、九州の7地域であり、当該地域についての動向を概観する。

2002年は北海道と四国を除いた5地域で、2003年は北海道以外の6地域で前年を上回っている。地域別にみると、東北や近畿では輸出の伸びのほとんどの部分がアジアへの輸出で占められている。中国地域ではアジアへの輸出が2002年に約5割、2003年に8割強の寄与を占めるなど、高い伸びを示している。また、輸出国別にみてとりわけ目立つのは、中国の寄与が大きくなっていることである。地域別の輸出でみても、中国のプレゼンスは高まっていると言うことができる。

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