第1章 第2節 引き続く景気の地域差 4.

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(2) 地域差が縮小傾向をみせる有効求人倍率

次に、雇用関連の指標を取り上げる。全国10の地域ブロックについて、完全失業率の最大値、最小値と変動係数をみる(第2-1-14図(16)。完全失業率が長期的に上昇しているため、最大値、最小値ともに上昇し、その乖離幅(最大値-最小値)も90年ごろを境に拡大し続けている。また、変動係数は83年以降長期的には低下しているものの、99年を底にやや増加している。

今度は、都道府県別の完全失業率についてそのバラツキをみる(第2-1-15図(17)。都道府県別にみると、完全失業率の最大値と最小値の乖離幅は安定し、変動係数は98年以降縮小している。このように、同じ経済データでも地域ブロック単位と都道府県単位ではバラツキの傾向に違いがみられることが分かる。

続いて、都道府県別の有効求人倍率について、最大値、最小値と変動係数をみる(第2-1-16図)。最大値と最小値の乖離幅は90年以降縮小し、変動係数も低下している。このように、都道府県別の完全失業率と有効求人倍率については、地域間のバラツキは縮小傾向を見せている。

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