第1章 第2節 引き続く景気の地域差 2.

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2. 固定化し安定化している景気の地域差

このような景気の地域差を数量的に確認するために、いくつかの指標について地域間のバラツキを検討する。まず、総合的な地域別の景気指標として「地域景況インデックス(15)」をみる(第2-1-10図)。

地域別の景況インデックスをみると、2002年から2003年央までの期間について、沖縄が最も数値が高くなっている。沖縄以外の9地域については、東海、中国、関東、近畿、九州の5地域は、インデックスが相対的に上にあり、九州を除いて2003年には95年の水準である100を上回っている。これに対して、東北、四国、北海道、北陸の4地域についてはインデックスが相対的に下にあり、95年の水準を下回って推移している。

このように、地域景況インデックスによると(1)沖縄、(2)東海、中国、関東、近畿、九州の5地域、(3)東北、四国、北海道、北陸の4地域という3つにグループ分けできる。2002年4月頃以降をみると、3つのグループに含まれる地域が固定化している。また、2002年4月以降についてインデックスの差をみると、沖縄と他地域の差がやや広がったものの、東海など5地域と東北など4地域の間の差については、ほぼ同じ大きさで推移していることが分かる。

次に、地域別の景気を早くみることのできる「景気ウォッチャー調査」によって、景気の地域差をみてみる。同調査の現状判断DI の推移をみると(第2-1-11図)、2002年末の四国、2003年前半の北海道など、地域によって一時的に違った動きもみられるが、2002年央以後の景気の持ち直し局面においては、沖縄を除いてほぼ同じような動きを示している。そうした動きの中でもDI の水準をみると、北海道、東北、北関東、北陸(図中、地方圏1)は全国平均を下回り、それ以外の地方圏(同、地方圏2)は全国平均を上回るという地域差がみられる。

現状判断DI の地域間のバラツキを数量的に確認するために、11の地域別DI の標準偏差と変動係数を月ごとに計算してその推移をみる(第2-1-12図)。2001年においては標準偏差、変動係数ともに上昇する傾向がみられたが、2002年1-3月期をピークに縮小に転じ、その後はおおむね安定している。ただし、2003年後半においては標準偏差、変動係数ともにいくらか拡大している。

さらに、個別分野についての経済指標を用いて地域差の大きさについて検証する。以下、地域ブロック別の鉱工業生産指数、完全失業率、有効求人倍率、企業倒産件数の4つの指標について、景気ウォッチャーDI と同様に、地域間のバラツキ(標準偏差と変動係数)を計算し、その推移をみる。

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