第1章 日本経済の現状

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我が国経済は、2012年11月を景気の谷として、それ以降、緩やかな回復を続けている。2014年度は、消費税率引上げ後の反動減もあってマイナス成長となったものの、その後は2018年度まで4年間連続でのプラス成長を実現した。他方、2018年に始まった世界経済の減速は、2019年を通じて我が国経済の下押し要因となった。また、2019年10月には消費税率の10%への引上げも実施され、その後の経済動向に十分に注意する必要がある。

第1章では、こうした流れの中で、我が国経済がどのように推移してきたかを点検する。第1節では、外需の弱さが長期化する中で内需が持ち直しを続ける背景を分析する。第2節では、消費税率引上げの影響を含め、家計部門の雇用や支出の状況について確認する。第3節では、企業部門に着目し、輸出の弱さに起因するマイナスの影響が、生産、収益、投資にどのように作用しているかを検証する。

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