第2章 多様化する職業キャリアの現状と課題(第4節)

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第4節 まとめ

この章では、多様なキャリア形成に向けた現状と課題の分析を行った。長寿化・高齢化による就業期間の長期化、テクノロジーの進展、女性の活躍推進といった要素を踏まえると、多様なキャリア形成ができる社会を築くことが必須である。しかし、現状では労働市場におけるセカンドチャンスが限定的であるため、雇用の流動性や起業家が少ないことが課題となっている。

AI等がより一般的になると、就業構造の変化はさらに激しくなると予想され、特に既に供給超過である総合事務員等は、機械化による影響を大きく受ける可能性が高い。専門的な知識だけでなく、コミュニケーション能力、状況把握能力等の機械に代替されにくいスキルを習得し、活用していくことが重要である。

スキルの獲得には、職業訓練が欠かせない。企業の訓練費は伸びない環境下では、主体的に勉強していくことが必要である。ただし、主体的に学習を行うことが困難な人へ向けては、公的に職業訓練の機会を与えていくこと等が必要である。また、学び直しが人事面で適切に評価されるようなシステムをつくることが、学び直しを推進する上で重要な要素になると考えられる。

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