脚注28

アメリカでは、最近、長期失業率の動向が注目されている。この背景には、同国では、労働コストが賃金ではなく雇用で調整される傾向が強いために、失業の長期化やそれに伴う人的資本の陳腐化や非労働力化が、中長期的な成長力を低下させる懸念が大きいことがある。また、失業率全体が上昇/低下するときには、長期失業者割合も上昇/低下する傾向が指摘されてきた(Yellen and Akerlof(2006))が、最近は長期失業率が高止まり(長期失業者割合が上昇)しているため、労働市場の評価について活発な議論が行われている。