18 競争的な市場環境においては、為替転嫁率の高さは輸出の市場シェアの大きさに比例すると言われている。これを踏まえると、電気・電子機器以外の世界市場は製品差別化の進んだ寡占的な状態かもしれない。証明については、内閣府政策統括官(経済財政分析担当)(2009)を参照。なお、この分析では、為替転嫁率の低下は、日本の輸出シェアの低下、日本企業の海外現地販売額比率の上昇、中国の輸出シェアの上昇によって日本の輸出物価指数と生産コストの関係が小さくなっていることを反映しているとしている。