第1節 物価が上昇に転じなかった背景(15)
(15) Blanchard and Galí (2007)は年次データを用いていたが、ここでは四半期データ(1970年第2四半期~2007年第3四半期)を使用した。推計方法は原論文と同様に一般化モーメント法とし、インフレ率としてはGDPデフレーター変化率をとり、「素原材料の実質価格変化率」は企業物価指数の素原材料価格をGDPデフレーターで除したものの変化率を用いた。操作変数としては、インフレ率の6期までのラグ、失業率と「素原材料の実質価格変化率」の4期までのラグを用いた。