第1章 弱い動きが交互に現れた2007年の日本経済

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日本経済は、景気回復6年目となって、様々な試練に遭遇することとなった。堅調な外需にも支えられて企業部門は比較的好調だったが、その家計部門への波及は足踏み状態となっている。こうしたなか2007年後半には、制度的な要因により建設投資が落ち込む一方、アメリカのサブプライム住宅ローン問題を発端として為替レートや株価が急激に変動し、いったんは落ち着いていた原油価格が再び高騰するなど、重大なショックが次々と発生した。本章では、このような経過をたどった2007年の日本経済について、海外、企業、家計など部門ごとの動きを振り返ることで概観する。

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