第2節 資金の流れからみた企業行動の変化とその背景(40)

(40) 完全競争的な労働市場においては、賃金は各企業の業績等に関わらず均衡失業率を達成するような水準で決定される。他方、そうした完全競争の仮定を緩めると、必ずしも賃金は労働市場全体の需給を均衡させるように決まる訳ではない。そうした不均衡状態を説明する仮説としては、効率賃金仮説、賃金交渉モデル等がある。詳しくはLayard, Nickel and Jackman(1991)を参照。