第2節 資金の流れからみた企業行動の変化とその背景(24)

(24) Jensen(1986)では、こうした仮説の証拠として、借入れによる自己株消却等によって債務比率を引き上げた企業の株価が上昇する傾向がみられること等が挙げられている。ただし、これは、さきのペッキング・オーダー仮説が内部資金の多い企業では借入れのインセンティブは小さいとしていることと逆の結果を示唆するものである。