第3章 人口・経済・地域社会をめぐる現状と課題

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第1節 人口をめぐる現状と課題

Q9 日本で暮らす外国人の人数・出身地域・在留資格等はどのような状況ですか。

A9

●日本の総人口と在留外国人の関係

人口推計を行う上で日本の総人口に含まれる外国人は、本邦内に常住している者(当該住居に3か月以上にわたって住んでいるか、又は住むことになっている者)を対象とする(外国政府の外交使節団・領事機関の構成員及びその家族並び外国軍隊の軍人・軍属及びその家族は含まれない)。在留の外国人に関する国別・地域別などの詳しい情報は、法務省が「在留外国人統計」で把握している。

在留外国人の用語解説

●在留外国人の総数

2014年における在留外国人数は212万1,831人であり、この20年間で約60%増加した(1994年、129万2,306人)。2009年から2012年にかけてリーマンショックや東日本大震災の影響で一時減少したが、2013年以降は増加に転じている。増加率に変動はあるが、概ね年2~3%程度で増加を続けている。

日本の総人口1億2,708万人(2014年10月1日時点)に占める割合は、1.67%となっている(1994年、1.03%)。

図表3-1-9-1 在留外国人数(地域別)

●出身地域別の推移

在留外国人数を地域別にみると、アジア地域が167万6,343人と全体の81.1%を占め、以下、南米地域(11.8%)、北米地域(3.0%)、ヨーロッパ地域(2.9%)、オセアニア地域(0.6%)、アフリカ地域(0.6%)の順となり、アジア地域と南米地域で在留外国人総数の9割以上を占めている。

長期的推移をみると、アジア地域はほぼ一貫して増加を続けている。南米地域は1990年代から増加するようになった。2009年から2012年にかけて在留外国人総数は減少したが、2013年にはアジア地域が再び増加したことに伴い、増加に転じている。

●都道府県別居住地の推移

都道府県別の居住地をみると、直近の2014年は東京都が43万658人(全国の20.3%)と最も多く、次いで、大阪府、愛知県、神奈川県、埼玉県、千葉県、兵庫県、静岡県、福岡県、京都府の順になっている。これら10都道府県合計の在留外国人数は、153万2,393人と、日本全国の7割以上を占めており、この割合は過去20年間ほぼ変わっていない。

図表3-1-9-2 在留外国人数(都道府県別)

●在留資格別の推移

在留資格別でみると、「一般永住者」(原則10年以上継続して日本に在留している等の要件を満たし、永住を認められた者)が67万7,019人(31.9%)と最も多く、次いで、「特別永住者」が35万8,409人(16.9%)、「留学」が21万4,525人(10.1%)と続いている。

長期的推移では、「一般永住者」が2000年代頃から増加する一方、「特別永住者」は減少傾向にある。

「定住者」(特別な理由(例:日本人配偶者との離死別により在留資格変更を余儀なくされる等)を考慮し、5年を超えない範囲で一定の在留期間を指定して居住を認める者)は若干減少傾向にある。

「専門的・技術的分野での就労を目的とする在留資格」(人文知識・国際業務、投資・経営等の活動)は、過去20年間緩やかに増加を続けている。

また、2010年7月1日から新たな研修・技能実習制度が開始されたことに伴い、「技能実習」の在留資格者が年々増加している。

なお、「研修」とは、国の機関、JICA等が実施する公的研修や、実務作業を伴わない非実務のみの研修で在留する資格を指す。また、「技能実習」は、講習による知識修得活動及び雇用契約に基づく技能等修得活動(技能実習1号)又は技能実習1号活動に従事し、技能等を修得した者が当該技能等に習熟するため、雇用契約に基づき修得した技能等を要する業務に従事する活動(技能実習2号)で在留する資格を指す。技能実習期間は、技能実習1号、技能実習2号の期間を合わせて最長3年である。

図表3-1-9-3 在留外国人数(在留資格別)
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