第1節 経済構造の変化とマクロの生産性の関係(5)

(5) コブ・ダグラス型の生産関数を前提にすると、資本生産性(資本の平均生産性)の上昇率は以下の式に分解できる。(資本生産性上昇率)=(TFP上昇率)-資本装備率上昇率×(1-資本分配率)。また、資本の限界生産性(資本収益率)=資本分配率×資本生産性。これは、TFP上昇率が一定であるとすると、資本装備率が上昇すると、資本生産性が低下することを意味する。さらに、仮に資本生産性に変化がなくても、資本分配率が低下(労働分配率が上昇)すれば、資本の限界生産性(資本収益率)が低下する。