第3節 緩やかな物価上昇への動き(46)
(46) ここでは、資産価格(p)が収益還元モデル(p=c/(r+z-g))によって形成されることを前提に、利回り(=収益率(c/p))の変動に対する各要因の影響をみる。上記要因のうち、r(安全資産利回り)は長期国債の利回りとして観察できるが、z(リスクプレミアム)は直接観察することは困難であり、各地区のg(収益の期待成長率)についてもデータの制約などにより客観的な設定が難しい。ここでは、「z-g」を資産価格の変動に影響を与える要因としてとらえ、収益還元モデル式からの逆算により算出している(z-g=(c/p)-r)。