第1節 景気の踊り場からの出口へ向けて(11)

(11) IT関連財の生産は経済全体への波及効果が高い。携帯電話を例にとると、生産誘発係数は自産業と他産業を合計して2.27にとどまるが(輸送機械2.71、一般機械2.09)、付加価値誘発係数は3.69と高い(輸送機械は2.33、一般機械は1.90)(付図1-2)。これは、1携帯電話はそれを取り巻く非製造業への生産誘発効果が高いこと、2非製造業は製造業よりも付加価値誘発効果が高いことによる。デジタル家電全般(携帯電話、薄型テレビ、DVDビデオ、デジタルカメラ)も生産誘発係数は2.11に対し付加価値誘発係数は3.09となっている(平成15年度「ものづくり白書」参照)。