第4節 グローバル化の便益を引き出す構造改革(68)
(68) これは、コア・プリンシプルと呼ばれるものであり、「透明性」は、貿易・競争政策に関連する法令・判決等の公表、政府による執行活動のWTOへの通報が含まれる。「無差別原則」は、他国に対し自国に与える待遇より不利でない待遇を与えなければならないとする内国民待遇と、他国に与える最も有利な待遇よりも不利でない待遇を与えるとする最恵国待遇を指している。「手続の公正性」は、法令、判決、決定を一律かつ公平な方法で実施することや、行政措置の速やかな審査を行うことを意味する。コア・プリンシプルを競争政策に関する多角的協定のどの部分に位置づけるか、どの程度の詳細な規定が必要か、例外をどの程度認めるかなどについて検討が行われているところであり、今後一層の交渉の進展が望まれる。