第2節 グローバル化による経済的影響(10)
(10) いま、名目実効為替レートが10%円高になった仮定すると、為替レートの効果は、他の要因を一定としたときに、1980年以降の前半期(1983~1993年)の反応パターンでは輸出数量が5.8%減少し、輸入数量が1.3%増加したのが、後半期(1993~2003年)の反応パターンでは輸出数量が8.4%減少し、輸入数量が5.9%増加する。これを2003年の輸出入金額に当てはめると、物価調整後の実質純輸出は、80年代の反応パターンでは約4.5兆円の減少となるのが、90年代の反応パターンでは約8.5兆円に減少幅が拡大し、同様に、名目純輸出は約4兆円の減少から約8兆円に減少幅が拡大する。