第1章 2023年前半の世界経済の動向(付注1-3)
付注1-3 賃金と労働需給の関係の推計について
1.概要
アメリカの時系列データ(約22年間)を用いて、アメリカの「転職者と継続就業者の賃金上昇率(前年比)の差(%pt)」と「労働需要と労働供給の差(%pt)」の関係を推計する。
2.データ出所
アトランタ連邦準備銀行の追跡賃金調査、アメリカ労働省の雇用統計、JOLTSサーベイ。
3.推計方法
(1)OLS推計式
(2)推計に用いた変数の定義と内容
・tは月。
・Wは転職者の賃金上昇率(前年比)と継続就業者の賃金上昇率(前年比)の差。
・Lは労働需要(%)と労働供給(%)の差。労働需要は(雇用者数+求人数)/(16歳以上の全人口-農業人口)、労働供給は(労働力人口-農業人口)/(16歳以上の全人口-農業人口)でそれぞれ定義される。
・C,β1はパラメータ。εは誤差項。