9 TFPは労働投入と資本投入の寄与度の残差として求められるが、資本投入については資本ストックの変化に稼働率を調整した上で求めることが適切である。しかし、資本稼働率は製造業の設備稼働率のみ入手可能なため、ここでは各国製造業の設備稼働率とトレンドを除いた循環的な総労働時間(一人当たり労働時間×雇用者数)の変化の関係が非製造業にも当てはまると仮定して、各国の各非製造業についてそれぞれの総労働時間から資本稼働率を推計している。そこで求めた資本稼働率と資本ストックの変化の合計が資本投入要因となり、それと労働投入要因による寄与度とをあわせて付加価値全体の成長率から差し引くことによって最終的に各産業のTFPの変化を求めている。
内閣府経済社会総合研究所(2008)では、科学技術統計応用調査研究の個票データを用いてR&Dストックが経済成長に与えた影響を分析した結果、83~05年の分析対象期間全般にわたって、ほぼすべての産業に属する企業において、R&Dストック成長率の経済成長に対する寄与率は10~30%で推移しており、プラスに寄与していることが確認されたとしている。
内閣府経済社会総合研究所(2008)では、科学技術統計応用調査研究の個票データを用いてR&Dストックが経済成長に与えた影響を分析した結果、83~05年の分析対象期間全般にわたって、ほぼすべての産業に属する企業において、R&Dストック成長率の経済成長に対する寄与率は10~30%で推移しており、プラスに寄与していることが確認されたとしている。