5 KLEMSプロジェクトにおける生産性の分析では、労働投入を算出するに当たり、産業別の総労働時間を教育水準別等で区分し、各区分における賃金のシェアと労働時間シェアを掛け合わせた加重平均を算出することによって得られる労働サービス投入を用いている。この場合、例えば総労働時間の伸びが同じであっても、賃金の伸びの大きいグループに雇用がシフト(≒高スキル化)した産業の方が、労働サービス投入は増加することとなる。なお、アメリカでは世界金融危機後は大卒者の賃金の伸びが非大卒者に比して抑制された一方、雇用は主に非大卒者で調整されたことから、労働構成の伸びはマイナスに転じている。