目次][][][年次リスト

第3章 世界経済の見通しとリスク


   第1章及び第2章でみたように、アメリカ、ヨーロッパでは、景気は後退しており、深刻な状況が続いている。他方、アジアでは、一部の国では深刻な状況が続いているものの、中国では、景気刺激策の効果もあり、景気は持ち直しつつある。
   本章では、こうしたアメリカ、ヨーロッパ、アジア各地域の先行きについて、想定されるシナリオを提示するとともに、シナリオに係るリスク要因について検討を行う。その上で、世界経済全体についても、同様にその見通しとリスクについて検討する。
   なお、本見通しは、時々刻々と変化する経済情勢に応じて随時改訂される性格のものであることに留意する必要がある。

第1節 アメリカ経済の見通しとリスク

   アメリカ経済は、2007年12月から景気後退局面にあり、第二次世界大戦後の後退局面の最長期間を既に更新しているが、今回の後退局面はどの程度長期化するのか。以下では、アメリカ経済の先行きのシナリオとそれに対するリスク要因についてみていく。


目次][][][年次リスト