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<2007〜08年の経済>
2007年の経済成長率は6.4%となった。06年の7.0%より鈍化したものの、雇用・所得環境の改善等を背景に個人消費が増加し、民間投資も機械設備投資や建設投資の好調を受け堅調に推移したことから、内需を中心とする経済成長となった。一方、外需は中国向けの輸出が堅調に増加したものの、好調な内需を反映して輸入が大幅に増加したことから、純輸出の寄与は減少した。失業率は低下傾向が続き、07年12月で3.4%と約10年ぶりの低水準となった。
08年の経済成長は、5%前後(政府見通し4.0〜5.0%(08年2月時点)、民間機関22社の平均5.1%(08年5月時点))と見込まれる。良好な雇用・所得環境や減税政策、金利の低下を背景に個人消費等の内需が引き続き景気をけん引するとみられる。一方、インフレ圧力が高まっており、2月の消費者物価指数は前年同期比6.3%の上昇を記録した。このような中、下方リスクとして、商品市況の高騰や米ドルと連動した香港ドルの減価等による物価上昇の高進及び世界経済の減速による輸出の鈍化等が挙げられる。