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4  韓 国    Republic of Korea

韓国経済のこれまで

<2002年の経済>
 2002年の経済成長率は、6.3%となった。年前半は民間消費や建設投資が景気を牽引した。年後半は消費者向け信用に対する規制強化等から加熱気味だった民間消費の伸びがやや鈍化したものの、輸出が大幅に増加したことから、前半並みの高成長が続いた。

<2003年の経済見通し>
 2003年の景気はやや減速するものの、5%前後の成長が見込まれる(政府見通し5%、民間機関25社の平均4.7%(2003年4月時点))。民間機関の見通しは、半年前(2002年10月時点5.5%)に比べて下方修正されている。
 成長を支える要因としては、年前半は民間消費や設備投資の鈍化が続くとみられる一方、引き続きアメリカ、中国向けやIT関連製品を中心とする輸出の増加が成長を支えると見込まれ
 る。年後半については設備投資が再び増加すると見込まれる。
 下方リスクとしては、米国の景気回復力の弱まりによる輸出の鈍化が懸念される。また、北朝鮮情勢によっては、企業や消費者のマインドの低迷が続くことが懸念される。

韓国の主要経済指標

<財政金融政策の動向>
 財政については、97年の通貨・金融危機以降財政赤字が続くなかで、政府債務の増加が続いていたが、2000年からは黒字が続いている。2002年は、景気の拡大を受けて、政府は上半期における予算の支出割合を当初予定の53%から50%にまで減らした。また、個人消費を牽引してきた自動車に対する特別消費税の引下げ措置(7〜14%→5〜10%)も、8月末で予定通り終了した。景気対策としての補正予算は、台風の被害対策として9月に4.1兆ウォンの補正予算が編成された。2003年については均衡財政の達成が目標とされており、中立的な財政スタンスがとられている。このため2003年に入り内需に鈍化がみられるものの、景気刺激策としては当面は予算の前倒し執行にとどめる方針とされており、総予算の53%が上半期に投入される計画である。
 金融政策については、韓国銀行は2002年5月に家計向け貸出の急増や不動産価格の高騰を懸念し、コールレートの誘導水準を0.25%ポイント引き上げ4.25%としたが、以降は世界経済の先行き不透明感等を背景に金利を据え置いている。また、2003年のインフレターゲットは2002年と同じくコアCPI(CPI から変動の大きい食料品及びエネルギーを除いたもの)で3.0±1%と設定されている。コアCPIは、これまでのところ3.0%付近で安定しているが、原油価格の動向等によっては不確実性が残っているため、注意が払われている。


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