55 なお、貿易を通じた影響に関する先行研究としてはAshvin Ahuja and Malhar Nabar (2012)があり、これによると中国の投資が1%ポイント低下した場合、世界の成長率への影響は、約0.1%ポイントとされている。最も影響を受ける国は中国のサプライチェーンに組み込まれている台湾、韓国、マレーシア等であり、台湾のGDP成長率は約0.9%ポイント低下すると試算されている。資本財輸出国の中では、日本が0.1%ポイント超、ドイツが0.1%ポイント弱低下すると試算されている。また、一次産品輸出国への影響については、中国輸出依存度が高くあまり多様化していない経済構造を持つチリでは約0.4%ポイントとなるが、オーストラリアやブラジル等、より多様化した経済構造の国では影響は小さいと試算されている。