第 II 部 世界経済の見通し |
第1章 2008年の経済見通し
4.世界経済の概観
以上を総合すると、日本にとって関係の深い世界経済全体では、2007年の経済成長率は3.6%程度と前年を下回ると見込まれ、08年はさらに07年をやや下回る見通しである(第1-20(1)図)。また、消費者物価上昇率は07年には2.7%程度と、06年とほぼ同水準の伸びが見込まれるほか、08年も2.6%程度と過去10年間平均とほとんど同程度で推移するものと見込まれる(第1-20(2)図)。
地域別に過去10年間の経済成長率のすう勢と08年の経済成長率を比較してみると、成長達成度(08年の成長率/過去10年の平均成長率)はアメリカでは0.8程度と過去のすう勢を下回る状態が続くが、北東アジア、ヨーロッパ4では1程度と、過去のトレンドに沿った経済成長率を達成すると見込まれる(第1-21図)。